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●大腸検査ってなぜ必要なの?

最近、日本でも大腸ガンの発生件数が増えてきました。
これは何故か?一説には食事の洋風化が関係していると言われています。ガンの手術件数も増加傾向にあり、このままでは日本人のガン死亡者数の第一位が大腸ガンになってしまう可能性が高くなってきました。

グラフ

大腸ガンは、最初は大腸の一番内側の"粘膜"というところに発生します。この段階では出血などの症状は出てきませんので、この段階で気づくことは不可能です。しかし時が経つと次第に大きくなり、大腸の壁に根をはるようになってきます。
そこで初めて出血し、便に血が混じるようになります。

すなわち出血して発見される大腸ガンは、すでにかなり進行しているという事です。但し出血の症状は、痔を持っている方(痔主さん)でもよく見られ、その区別が必要になります。
よく、出血をしていても"自分は痔を持っているから、そこの出血だ"と思って放っておいた。といわれる患者さんがいらっしゃいますが、時にはその中にとんでもないもの(ガンとかポリープ)が隠れている場合があります。その"とんでもないもの"を見つけるために大腸の検査が必要になります。


●大腸ガンになりやすい人はいるの?

統計的に一人の人の体内には、毎日約5,000個のガン細胞が出来ています。
それらすべてのガン細胞が育っていくと大変な事ですが、現実にはそんな事にはなりません。異常な細胞が出来た場合には、それらが発育しないようにするメカニズムが体の中に在るためです。
それが身体の抵抗力(異常な細胞を見つけて壊す力:免疫力)や、異常な細胞が自ら壊れてしまう力(自殺遺伝子)などです。これらの力は年齢が若いと活発に働きますが、年齢とともに次第に弱くなります。
そのため、ある年齢になるとガンの患者さんが増えるのです。

細胞

また、ガンの中には遺伝するものがあり、大腸ガンの5〜10%はこの遺伝子を持つものです。
現在では大腸ガンの遺伝子異常の研究が進み、どの遺伝子に異常が起こるとガンになる・進行する・転移するということが解明されてきました。
ただ、何故その遺伝子に異常が起こるかということがまだ解っていません。

遺伝性という点では、血の繋がった家族の中に大腸ガンの患者さんが一人居た場合、その家族は人の3倍、二人の場合は6〜8倍、三人の場合は12倍も大腸ガンになりやすい事が確認されています。

また、遺伝とは別に、日によって便の固さが違う人・便秘と下痢を繰り返す人(専門用語では交替制便通異常と言います)・お腹が張りやすい人・いつもお腹がゴロゴロする人など(過敏性大腸)は、普通の人の約10倍も大腸ガンになりやすい事が解っています。


●ポリープやガンがあったらどうするの?

ポリープ(良性)とガン(悪性)は、時に見分けが付きにくいことがあります。
良性のものと悪性のものでは治療法が違うことがありますので、内視鏡検査中にこれらの区別をしっかりと付けなければなりません。
そのために内視鏡検査中に青い色素を撒布し、病変部の表面の細かい構造を調べる必要があります。
この方法により内視鏡検査中に、良性か悪性かの予測が付きます。
その診断の後に病変の治療を行います。

"大腸ポリープ"は形にもよりますが、大体2センチぐらいのものまでなら、内視鏡をしている最中に、ワイヤーをかけて焼き切って治療する事が可能です。また大腸ガンでも早期のガン(粘膜内に留まっているガン)なら粘膜切除術という正常な粘膜ごとはぎ取るという方法で切除が可能です。
この方法は、早期ガンの下に注射針で水を注入し、ガンの下に水ぶくれをつくり、その水ぶくれの部分ごと高周波電気で焼き切るというもので、所要時間は2分程度です。
すなわち"2分で治る大腸ガン"とはこれらのガンをいいます。もちろんこの場合にはお腹を切る手術は必要在りません。

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